リーマンショックの派遣切り。
これは私の中で、とても大きなキーワードになりました。
失業保険が切れ、職業訓練手当が切れ、収入が途絶えた頃、次に私が考えたのが社会保険労務士の資格を取ることでした。
当時はとにかく「企業」と「従業員」について、「会社組織」についてもっと知りたいと思いつつ、計算問題が少なそうな資格で国家資格を探していたところ、たどり着いたのが社会保険労務士でした。
ただ、社労士自体は企業と協働するポジションであることに途中までは意識がいかず、従業員の解雇だとか、企業側の話が増えてきてからは途端に興味を失っていました。
いうまでもなく、社労士受験は不合格に終わりました。
とはいえ、人生何が起こるかはわからないものです。
現職は福利厚生や、勤怠管理、給与周りの細々とした業務を担当してかれこれ10年になるんですよね。
直接的に社労士さんのお仕事をするわけではないし、やり取りもしないのですが、
「なぜこの書類が必要なのか」
・・・的な部分を理解するにあたり、意外にもすんなりと自分の身に入ってきました。
これも何かのご縁。不思議なものですが、断片的にとはいえ、何となく保険関係や年金関係の書類の知識があることで、「ああ、これはこういう時に必要なんだな」という会社組織や自分自身との関係性などを紐付けて理解できるようになりました。
びっくりするくらいややこしいけど。
あの時会計知識を学んでいたら、今頃経理職だったんだろうか・・・。
こればかりは、たらればになるので考えても仕方ないと思いますが、年単位での伏線回収に気づいた時は、表面上は点と点のキャリアであっても、何らかのつながりは成立していて驚きました。
今ならそんなの当たり前なのかもしれないけど、どんなに「好きな仕事」だとか、「思い描いた仕事」ではなかったとしても、続けているからこそ見えることや気づくことってあるんですよね。
頑張ってきた履歴であり、無駄な経験なんかじゃないんだなと振り返る今だからこそ気づけたことでした。